もじもじ大作戦

映画やTVアニメの構成を分析したり、気づいたことを毎日書きます。

『絶対零度 〜未然犯罪潜入捜査〜 』第一話の感想と逆バコ

まのけいです。

今回はフジテレビ系のTVドラマ、『絶対零度 〜未然犯罪潜入捜査〜 』の第一話を見たので、感想と個人的な分析を書きたいと思います。一回見た段階で感想を書き、二回目以降で分析していきます。

※注意※ 第一話のネタバレ含みます。

基本情報

TVドラマ『絶対零度』シリーズは2010年から放送されている刑事ドラマです。各シーズンで捜査班が異なっていて、season 1は『〜未解決事件特命捜査〜』、season 2は『〜特殊犯罪潜入捜査〜』です。そして、今回取り上げるseason 3が『〜未然犯罪潜入捜査〜 』です。

ざっくり言うと、『絶対零度 〜未然犯罪潜入捜査〜 』は日本版『PERSON of INTEREST』*1です。*2 以下敬称略。

  • 演出: 佐藤祐市
  • 脚本: 浜田秀哉
  • 音楽: 横山克
  • 制作: フジテレビ
  • 公開: 2018年7月~9月
  • 話数: 全10話

感想(一回目)

思ったことを箇条書きで。

  • 主人公の井沢範人(沢村一樹)のキャラクターに興味をもった。冒頭の銃撃シーン→おちゃらけた印象の上司→犯人銃撃シーンの並びで、この人はどうして現在の状態になったのか、気になる。
  • 上記の通り、謎の多すぎる主人公には感情移入できなかったけど、犯罪予知の正当性を疑う山内徹(横山裕)に感情移入できた。まぁちょっと感情的すぎる性格になってるけど。すぐ犯人捕まえようとするし。
  • 個性豊かなユニットメンバーが、それぞれ担当する分野が決まっていて、覚えやすくてよかった。
  • 中盤、潜入がバレそうになるシーンでハラハラした。
  • 犯人の「頼むよ、親友じゃないか」の前振りはすばらしい。王道の裏切るフラグ。
  • 井沢と山内のクールVS熱血の構図はわかりやすくてよかった。さらに、クールだと思っていた井沢もちょっと危ない人かも…というヒキは王道でよかった。
  • 全体的に、丁寧に前振り→回収を行っていた印象。TVドラマは第一話で切られてしまうことも多そう。そのせいか第一話だけで回収しない伏線も多かった。
  • 設定を生かして、最後まで殺害対象が二転三転する展開は良かった。

分析(二回目)

全体で70分。逆ハコだけで原稿用紙10枚以上になってしまいました。カットバック(同時進行でいろんな場所を切り替えて映していくやつ)が多用されていたので、どうやって書こうか迷っていた時間も長かったです。 全体の流れを以下に列挙します。

  • アバン
    設定説明+人物説明を兼ねた最初の事件。およそ15分。
  • Aパート
    今回犯罪を起こすと予知された富樫の捜索→事務所の血痕を発見。およそ10分。
  • Bパート
    血痕は富樫のもの→富樫を殺害した犯人の捜索→共同経営者の西田を追う→西田が須藤と前川を拉致→二名を調べる。およそ7分。
  • Cパート*3
    それぞれの監視→須藤が富樫を殺害した疑惑浮上→死体の場所がわかる→それを通報し捜査から降りる山内。
    およそ5分。
  • Dパート
    須藤の会社に潜入→富樫がやっていた裏ビジネスの手がかり入手→裏ビジネスについて相談する須藤と前川を盗聴→彼らが密輸犯だと判明→山内の単独捜査で須藤と富樫の接点浮上→山内の通報のせいで須藤が危険人物リスト入りしたことを咎める井沢→東堂に桜木の話をされ、やる気を出す山内→山内捜査に加入。密輸の現場を押さえ、殺人を食い止ようと団結するメンバー。
    およそ16分。
  • おそらく実質Eパート(Dパート後半)
    取引現場を抑えようとするが、西田が成田に向かっていることがわかる→西田が金塊を強奪しようとしていると予測→須藤を尾行していた田村が気絶→運び屋が半分しかいないことが判明→受け渡しポイントで西田と運び屋が合流。普通に受け渡しが終わる→井沢、須藤が前川を裏切り殺害しようとしていることに気がつく→須藤、別の合流ポイントで前川を気絶させ、山奥へ→前川を殺そうとする須藤、井沢の登場で止められる→西田、小田切に確保される→須藤、つかまる→内々に事件が処理される→次回への伏線
    およそ16分。

ざっくりと捉えると、山内が捜査を肯定するがどうか、という葛藤を事件モノでくるんだ形であることがわかりました。 山内の気持ちを段階を踏んで考えると、未然犯罪捜査なんでありえない→でも防げるならアリかも→防げないじゃんやっぱりダメ。でも上司の指示だしな…→もう本気でダメ。勝手に通報して捜査やめます→やっぱり放置するのも気持ち悪いから正規手段で単独捜査しよ→自分のせいで新しい殺人が生まれちゃった…後悔→桜木さんならどうしただろう。いや、オレはオレだ!→まだ信じてないけど、殺人を防ぐためなら協力します

こう分解してみると、桜木が山内にとってどういう人物で、なぜ捜査に協力的になったのかという点がちょっと分かりづらい印象を受けました。捜査やめた後も勝手に単独捜査している訳ですし。山内の葛藤はあくまでサブプロットだと考えれば、これでいいのかなぁとも思います。メインは井沢の活躍ですし。

三幕で考えると、富樫の説明が終わりメンバーが動き出す所までが第一幕。最初の目的が決まるのがそこなので。次に、第二幕は前川と須藤の目論見が判明し、密輸現場を抑え犯罪を防ぐぞ、と最後の目標が決まるところまで。第三幕は成田以降の一連のシーン。事件自体にプロットポイントがあるかどうかはわかりませんが、山内に注目すると、PP1が山内が初動捜査でごねるシーン。明確になった欲求は『違法捜査だからやめたい』。PP2は東堂に桜木のことを話されるシーン。ちょっと山内の感情が読み取れませんが、理論的にはPP1の逆になるはずなので、明確になった欲求は『違法捜査だけどやりたい』?
上記の三幕構成として捉えると、第一幕が18分。第二幕が35分。第三幕が16分。ほぼ1:2:1ですね…。

まとめ

一文でまとめてみます。

井沢が未然に犯罪を防ぐ話。

主人公に葛藤とかなかったので、どう処理していいか迷いました。事件モノは物語の骨格としてはシンプルになってしまうのかもしれません。どう謎を解決するかがメインですから。葛藤以外で物語を捉えないとこの理解からは逃れられない気がします。

次回

次回こそ名画を一つ見て分析したいです。

*1:アメリカのTVドラマ。2011年~2016年。私はかなり好きです。

*2:今調べたら放映当時、TVアニメ『PSYCHO-PASS』のパクリだと言われていたようです。ただ、パクリだと言い出したらキリがないという事は確かです。

*3:こうやってカウントしていって良いんでしょうか。

『プリティーリズム・オーロラドリーム』第一話の感想+逆バコ

まのけいです。

今回は結構前の女児向けアニメ『プリティーリズム・オーロラドリーム』の第一話を見たので、その感想と分析を書いていきたいと思います。

一周目は脳死で楽しみ、二週目以降で分析をしたいと思います。

基本情報

プリティーリズム・オーロラドリーム』は、アーケードゲームプリティーリズム』シリーズのアニメ化作品です。男児向けだと『昆虫王者ムシキング』の立ち位置ですね*1。続編に『プリティーリズム・ディアマイフューチャー』『プリティーリズム・レインボーライブ』があり、後継として『プリパラ』、『キラッとプリ☆チャン』があります。これら全部まとめて『プリティーシリーズ』と括られることもあります(全てアニメと並行してアーケードゲームが稼働しています)。来年がアーケード稼働から10周年らしく、それを記念していろいろ動きがあるみたいですね。

以下に基本的な情報を列挙します。(敬称略)

感想 (一周目)

まとめようとすると分析っぽくなってしまうので箇条書きで。

  • 家族関係のパワーバランスが面白い。
  • あいらはいい子なんだなぁ、ときちんとお手伝いをしている様子で思った。
  • 洋服好き描写が生き生きしていてよかった。
  • スカウトのお兄さんはイケメンじゃなかったら変質者。
  • プリズムストーン(服が入ったアイテム)とプリズムショーの世界が、意外とシステマチックっぽくて驚いた。
  • あいらが立ち上がるシーン。「服が台無しになってるぞ!」で立ち上がるのは納得感があった。
  • 実家の家業を反映した必殺技(プリズムジャンプ)は納得できる。
  • りずむちゃんがあいらを見ている目にヒヤヒヤする。
  • りずむちゃん、やる気があるのにプリズムジャンプ跳べなくてかわいそうだなと思った。
  • りずむちゃんが謎めいていて、かつプリズムジャンプが飛べるのを応援したいから次が見たい。

分析(二周目、三周目)

全体の尺である21分30秒からOPや実写パ―トなどを引くと、本編は実質16分半程度。Aパートは自宅でのやり取りで5分、モールで3分。Bパートはショーが始まるまで4分。始まってから4分半。そのまま起承転結で4分割できそう。
三幕で考えるなら、プリズムショーの衣装を見てジャンプしたくなるところまでが第一幕か。連れられて踊るかどうか迷って「服の声を聞くんだ!」で立ち上がったところまでが第二幕。プリズムジャンプして驚くのが第三幕。でもこれだと第一幕が長すぎる気もする。第一幕を「みおん様のような読モになりたい!」までにして、第二幕の終わりを「プリズムショーの衣装を着てみたい」、それ以降を第三幕、と考えるのもアリか。すると今度は三幕が長すぎるような気がする。
どちらにしろ「プリズムショーの衣装を着てみたい」は物語開始時点では存在しなかった新たな欲求なので、シリーズ全体のPP2はここかもしれない。(読モ→プリズムショーへ夢が変化する話だとしたら)

まとめ

一文でまとめてみます。

洋服が好きな女の子あいらが、プリズムショーの衣装を見て着てみたいと思い、はじめてのプリズムショーに臨むもコケてしまい落ち込むが、きれいな衣装を映えさせるために立ち上がり、プリズムジャンプを成功させる話。

うーん。こういうのはシリーズ全体で考えた方がいいのだろうか。 個人的に、りずむちゃんが同じ初心者のあいらがプリズムジャンプできたのを見て、すぐ悔しがるのではなく「何で…」となるのが好きです。同様に、最後のシーンの、ポカンとしていて受け入れられない表情からぎゅっと口を結ぶ、という描写が人間味があって好きです。

次回

次回は何か映画やりたいと思います。

*1:年齢がバレますね...。今の男児は何やってるんだろ。恐竜キング

アニメ『恋愛ラボ』の逆ハコをしてみて気がついたこと

まのけいです。

今日は構成力がつくと噂の「逆バコ」と呼ばれている作業をやってみたので、感想を書きたいと思います。

ハコ書きと逆バコ

プロットが完成した後、各シーンの並びと大まかな出来事を書き出す作業を「ハコ書き」と言うらしいです。*1 今回やったのは、すでに完成した映像作品をハコ書きに戻す作業、通称「逆バコ」です。いろんな先生の本を読んでも、みんなこの「逆バコ」をして力を付けたそうです。これはやってみるしかない。

気がついたこと

結論から言うと、もしかして日常コメディ4コマもので逆バコしても、意味が薄いのかもしれないと思いました。 流れは把握できました。キャラの登場シーンも抑えました。あとどうすれば……?

面白いと感じた理由が見つかったか、と問われると微妙なところです。30分の中で恋愛研究を4つもやってるので、かなり密度が濃いなという事がわかったぐらいです。ほとんど生徒会室内の漫才で、構成というよりどちらかと言うと動作や演技で見せているのかぁと思いました。脚本まで落とし込んでみたらもっと発見があるかもしれません。

まとめ

自分なりの最終課題として、話の内容を1文にまとめてみました。

お嬢様学園に通うボーイッシュな少女リコが、大人し過ぎて敬遠していたマキの恋愛研究に巻き込まれる中で、彼女も自分と同じ普通の乙女だと知り、名前で呼び合うほど仲良くなる話。

次回

次回はプリティーリズム・オーロラドリーム1話の逆バコします。

アニメ『恋愛ラボ』の構成を分析してみる

まのけいです。

今回も私の好きな『恋愛ラボ』についてです。

↓前回、原作1巻を読んで、どんな構成でアニメ化したかを予想してみました。 zanon.hatenablog.com

今回はその答え合わせです。アニメ(全13話)がどんな構成になっているか、考えてみたいと思います。

各話と原作の対応

アニメで原作何話を消化していたか、を書き出してみます。

  • 第一話「出会ってしまった二人」: #1 → #2 → #4 → #5 → #3 + #7(オチのみ)
  • 第二話「恥ずかしがり屋とクールと変態?」: #7(スズ視点) + #8 + #9 → #10 → #11 + #12 → #13
  • 第三話「宣戦布告のサヨとエノ」: #14 → #15 → #16 → #17

1巻の内容でアニメ三話分でした。前回、アニメ一話あたり原作6話消化するのが目安、と予想しましたが、本当に5~6話消化してました。第三話は4話分ですが、#16が9Pあるのと、台詞やモノローグが多いので、多少の行間を埋めるだけで30分になってました。

素人の予想は外れるもの...。今さら気がついたんですが、三幕構成的に考えると、シリーズ全体の4分の1である第三話までにメインの5人を生徒会に入れるのは、至極当たり前でした...。(まるで成長していない..........)

気がついた点

第一話

冒頭にアニメオリジナル展開が入ってました。これがすごくよかったです(語彙力不足)。最初のシーンで『恋愛ラボ』の基本設定、舞台がお嬢様学園であること、主人公が学園で有名な”ワイルドの君”であること、そして新入生をかばうカッコイイ女子だ、という事をキレイに表現していました。『SAVE THE CATの法則』の最初の方に書いてあった事なんですが、主人公(今回はリコ)がいい人間である、というのを早い段階で描写することで視聴者が感情移入できる、というのを実践してのかなぁと思いました。これ以降、リコはマキに嘘をついたりしますが、それを悪いと自覚している描写もありますし、何より第一印象が「いい人」なので、あまり嫌悪感を持たずに視聴できます。

第一話は名前で呼ぶようになって終わる、という読みは半分当たっていました。が、最後にスズに会長の正体がバレてしまう、という展開が足されていました。さらに、周囲のエピソードからやや浮き気味だった#3:うなじを#7にまとめたことで、きれいにオチた感じがします。#6は完全にカットされてました。

第二話

冒頭は前回のうなじの件をスズ視点から見た様子になってます。原作ではハンカチ落としを見られてバレていたので、そこはアニメオリジナルの展開になってます。それ以外はほとんど原作にあるエピソードを丁寧に拾っているので、原作の7話分近くを消化しています。#8と#9はエノとスズの絡みという点で内容が似ているので、#9にあったエノの説明を#8にくっつけても違和感がありません。

第二話はスズ登場回という予想をしていましたが、実際にはスズ登場+エノ、サヨ登場回でした。外れました。サヨに立ち聞きされているところがAパートの終わりになっていたので、ちょうど予想した第二話と第三話を足すと本物の第二話になる、という感じですね。

第三話

原作が4話分しかないのに、引き伸ばし感がありませんでした。特にアニメオリジナル展開が多かった訳でもありませんでした。このあたりの勘は、実際にシナリオ化した経験を積まないとわからない事なのかもしれません。

まとめ

  • やっぱりマンガ35P程度で30分アニメになる模様。
  • 原作付きアニメの第1話は重要。アニメオリジナルでうまく整理したい。
  • きちんと台詞量や展開量を把握して予想する

予告

次回はアニメ『恋愛ラボ』の逆ハコします。

『恋愛ラボ』1巻を読んで今更アニメの構成を予想してみる

まのけいです。

今回は私の好きなアニメ『恋愛ラボ』の構成を分析していきたいと思います。 各話の細かい構成は次に回すとして、今回は原作1巻をどうアニメにしたか、を考えてみたいと思います。

今日は、原作を読んで、こんな感じでアニメ化したかなぁという予想を立ててみます。 以前、アニメを視聴したんですが、さすがに何話が何の話だったとかまでは覚えてません。なので勉強になるはずです。

※注意※ 『恋愛ラボ』アニメ1話~4話、および原作1巻のネタバレを含みます。

アニメ『恋愛ラボ』について

はじめに、『恋愛ラボ』についての基本的な情報を列挙しておきます。ソースはwikipedia。(敬称略)

メンバーが『みなみけ』『ゆるゆり』などと共通している事がわかります。「おっ」と思う日常系コメディはだいたい太田監督(とそのチーム)だったりします。 最近だと『干物妹! うまるちゃん』『ガヴリールドロップアウト』『うちのメイドがウザすぎる』が全部そうです。

原作の内容は?

原作1巻は1話6Pの全17話です。各話の主な出来事を列挙してみます。

  • #1: 出会い、パンを咥えてぶつかる、リコ、会長補佐になる
  • #2: 手つなぎ、生徒会に勧誘、明日来た時に言うよ
  • #3: うなじ
  • #4: 生徒会メンバーの行方、ドジっ子
  • #5: ハンカチ、互いに名前で呼ぶようになる
  • #6: ハンカチを外で実践
  • #7: ドジっ子、スズに研究がバレる
  • #8: スズを連れ戻すリコ、スズ加入
  • #9: ドジ師匠
  • #10: お姫様抱っこ、サヨが盗み聞き
  • #11: サヨの嫌がらせ、エノ登場
  • #12: エノの説明、サヨが本気を出す
  • #13: サヨ生徒会室に侵入, 宣戦布告
  • #14: サヨを警戒、ランジェリー、エノが恋愛研究を知る
  • #15: マキ倒れる。サヨに戻るように頼むリコ。
  • #16: エノを推すサヨ。反論するリコ。工作を辞めるエノ
  • #17: 委員会、リコの演説、エノとサヨが加入

巷では、ストーリーマンガの2話分=30分アニメ、だと言われています。ジャンプマンガは17~19P、サンデーが20Pなので、大体40P前後がアニメ1話分だと考えられます。 『恋愛ラボ』の場合一話6Pですから、アニメ1話で原作5~6話程度を消化する計算になります。
よって、1巻の内容でアニメ3話, 4話分いけそう、と考えられます。

オチから考えてみる

30分アニメとしてきちんと成立させるために、オチを用意しなくてはいけません。 各話のオチになりそうな、美味しそうなポイントをピックアップしてみます。

  • #1 リコ、会長補佐になる
  • #5 マキとリコ、互いに名前で呼ぶようになる
  • #7 スズに研究がバレる
  • #8 スズ加入
  • #10 サヨの盗み聞き
  • #13 サヨ宣戦布告
  • #14 エノに研究がバレる
  • #17 エノとサヨが加入

全部を採用して、その間をオリジナルで埋めるという手もあります。が、4話分できれば十分な原作から6話分も生成するのはきついので、この中から絞っていく必要がありそうです。
まず、絶対オチになるのは、「エノとサヨ加入」です。マンガ1巻もそこで終わっているので、きれいに畳めそうです。とりあえずこれを第四話のオチに置いてみます。 次に第一話を考えてみます。第一話はリコとマキが出会い、物語が始まる回ですから、できればリコとマキの関係でまとめたいです。なので、第一話に「リコ、会長補佐になる」から「互いに名前で呼ぶようになる」までを入れてみます。 ここまでの結果は以下のようになります。

  • 第一話: #1 ~ #5
  • 第二話: ?
  • 第三話: ?
  • 第四話: ? ~ #17

第四話のラストでエノとサヨが加入することから逆算して、第四話をどこから始めるか考えてみます。第四話はマキとエノの確執をメインにしたいので、対立構造が明確になった所から始めたいです。すると「#13 サヨ宣戦布告」あたりを三話の終わりに持ってくるのが良さそうです。なので第四話は#14~#17までになります。ただ、4話分しかないので、アニオリ展開を足すか、他のエピソードを移植する必要がありそうです。

  • 第一話: #1 ~ #5
  • 第二話: ?
  • 第三話: ? ~ #13
  • 第四話: #14 ~ #17

第二話ですが、#7でスズが登場するので、スズを絡めたエピソードで固める、という戦略を取りたいと思います。スズはドジっ子なので、#4を第二話に持ってきて、代わりに#6を第一話にします。そして、リコ、マキ、スズの三人だけが登場するのは#10までなので、ここまでを第二話にしてみます。

終結果は以下のようになります。

  • 第一話: #1 ~ #3 + #5 + #6 
  • 第二話: #4 + #7 ~ #10
  • 第三話: #11 ~ #13
  • 第四話: #14 ~ #17

第三話が原作3話分しかありません。エノとサヨのエピソードで追加できそうなものを探すか、もしくはオリジナルで嫌がらせシーンを増やすかで対応する必要がありそうです。

あとがき

明日は答え合わせします。

「シュガー・ラッシュ」と「リメンバー・ミー」で三幕構成をざっくり説明してみる

まのけいです。

今日は第一回なので、そもそも三幕構成って何か、について書きたいと思います。
かなりざっくりかつ、自分なりの解釈やまとめが入ってるので、そうじゃねぇよ!となるかもしれません。その時はコメントください。勉強します。
きちんと詳しく厳密に知りたい方は『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術』を購入して呼んでもらった方が絶対早いです。

※『シュガー・ラッシュ』および『リメンバー・ミー』のネタバレ含みます。

三幕構成とは

三幕構成は、脚本(拡大解釈すると物語全般)を構成する手法の一つです。
特徴は、全体を第一幕第二幕第三幕に分けて考える点です。
第一幕では状況設定を、第二幕では葛藤を、第三幕では解決を描きます。それぞれの比率も決まっていて、大体1:2:1の関係になるようにします。
三幕構成に則ると、ハリウッドっぽい王道な感じの物語が完成します。なぜなら、多くのハリウッド映画は三幕構成を使って作られているからです。なぜハリウッドで三幕構成が使われているかというと、現在、エンタメ映画を構成する手法の中で最強*1だからです。

各幕の役割

第一幕

第一幕では状況設定を描く、と書きました。もっと砕けていうと、第一幕を終えた後、この質問に答えられればOKです。

主人公は誰で、何をしたいのか?

まず冒頭、主人公は誰で、どんな日常を送っているかを描きます。

ピクサー映画だと、ちょっとつらい状況にある主人公の日常パートです。『シュガー・ラッシュ』なら、ゲームの悪役である主人公ラルフが、除け者にされ、不満に思っているパート。 『リメンバー・ミー』なら、本当は音楽家になりたい主人公ミゲルが、家族から音楽を厳しく禁止されているパートです。

次に主人公は、何らかのきっかけで明確な欲求を獲得します。この何らかのきっかけをプロットポイント1(以下PP1)と呼びます。

シュガー・ラッシュ』におけるPP1は、ラルフがパーティに呼ばれず、皆に囲まれているヒーロー、フィリックスをうらやましく思うシーン。明確になった欲求は「フィリックスのようなヒーローになりたい」です。
リメンバー・ミー』なら、憧れのミュージシャン、デラクレスのビデオを見るシーン。明確になった欲求は「デラクレスのような音楽家になりたい」です。

そして主人公は、安定した日常を変化させる手段を得て、危険な非日常へと旅立ちます。ここまでが第一幕です。

シュガー・ラッシュ』なら、パーティに乗り込んだラルフが、ヒーローの証であるコインを手に入れたら呼んでやる、と言われるシーン。手に入れた手段は「ヒーローの証であるコインを手に入れる」です。
リメンバー・ミー』なら、祖母にギターを壊されたミゲルが家出をするシーン。手に入れた手段は「家族に無断で街のコンテストに出場する」です。

ジョジョの奇妙な冒険 第三部』なら、ホリィを助けるため、承太郎一行が重なりながら「行くぞ!」と並んでいる例のシーンが、ちょうど第一幕の終わりに当たるでしょう。

第二幕

第二幕は葛藤です。PP1で獲得した欲求を満たすために、様々なミッションに挑みます。大抵、ミッションは困難なものです。それをどう攻略するか、挫けずに欲求を満たせるのかを描きます。

シュガー・ラッシュ』では、ラルフはコインを手に入れるために別のゲームに侵入します。そこでヴァネロペという少女に出会い、彼女をレースゲームで優勝させる(ミッション)ことでコインを手に入れようとします。が、彼女は運転をしたことがなく......と続いて行きます。
リメンバー・ミー』では、ミゲルは死者の世界に迷い込んでしまい、音楽をやめなければ現実世界に戻さない、と先祖に言われていまいます。代わりに父親のデラクレスに現実世界に戻してもらおう(ミッション)と彼を探しますが、死後の世界でも彼は有名で......となります。

ミッションを多く設置することで、長く物語を続けることができます。連載マンガはミッションの塊です。『ジョジョの奇妙な冒険 第三部』は、母ホリィを救うため宿敵DIOを倒そうとあれこれする話ですが、DIOと戦うまでに20人以上の刺客が登場します。そのたびに『刺客を倒す』という新しいミッションが発生し、ミッションを攻略する過程を毎話描くことで話を続けているのです。

では、終わらせるにはどうすればいいか。事態を深刻にすればいいんです。 これまで主人公が攻略してきたミッションで最も難しいもの、要するにラスボスを登場させるのです。ラスボスは、物理的に攻撃してくる人間かもしれませんし、精神的に最初の欲求を強く否定する新たな欲求かもしれません。 とにかく、ラスボスに直面した主人公には何らかの犠牲が発生します。そこで主人公は、最初に獲得した欲求を突き通すかどうか、最後の決断を迫られます。そして、何らかのきっかけを経て、決断します。この最後の決断のきっかけをプロットポイント2(以下PP2)と呼びます。

シュガー・ラッシュ』のメインの葛藤は、ヒーローになるか、ヴァネロペとの友情(新たな欲求)か、どちらを選ぶかというものです。よってPP2はラルフがコインを捨てるシーンです。行った決断は「ヒーローにはならない(ヴァネロペを見捨てない)」です。 『リメンバー・ミー』のメインの葛藤は、デラクレスのような有名な音楽家になるか、家族か、どちらを選ぶかというものです。よってPP2はミゲルがデラクレスに牢獄に落とされ、家族の言葉の意味が分かっていなかったと後悔するシーンです。行った決断は「デラクレスのような音楽家にはならない(家族を大事にする)」です。

そして、PP2で獲得した欲求を満たすための手がかりを得て、最終決戦へ向かいます。ここまでが第二幕です。

シュガー・ラッシュ』では、PP2の結果、ヴァネロペを救う手がかりを得て、彼女のいるゲームへと走り出します。
リメンバー・ミー』では、PP2の結果、本当の父親が相棒のヘクターだったことがわかり、先祖たちの助けを借りて、ヘクター(家族)を救うためデラクレスのライブ会場へ向かいます。

第三幕

第三幕は解決を描きます。PP2で獲得した欲求を満たすため、ラスボス(ラストミッション)に挑みます。第三幕では主人公に迷いはなく、ただミッションの遂行を目指します。その過程で、PP2を経て具体的にどう変わったかが描かれます。

シュガー・ラッシュ』では、もうヒーローへの嫉妬はありませんから、監獄に囚われたヒーローを救う、という展開があります。さらに、ゲーム全体が大災害に襲われても、ラルフはヴァネロペを助けに行きます。
リメンバー・ミー』では、もう家族間の確執はありませんから、家族全員が協力してデラクレスの悪事を暴こうとします。さらに、タイムリミットを過ぎかけても、ミゲルは決してヘクターを救うことを諦めません。

そして、ラストミッションの結果が出て、主人公は日常に戻ります。しかし、主人公は物語を経て変わったので、主人公を取り巻く日常もまた変わります。

シュガー・ラッシュ』では、ラルフはゲームの住人たちと和解し、悪役に誇りを持ちます。
リメンバー・ミー』では、ミゲルは次の年の死者の日に家族のために、家族と一緒に歌を歌います。

まとめ

  • 三幕構成は物語を描くための構成法
  • 第一幕で欲求の獲得
  • 第二幕はミッション、ミッション、ミッション
  • 第二幕の終盤に失敗、考え直す
  • 第三幕はラストミッション+変化した日常

*1:一番流行っている戦法、という方が正確かも。強いから流行っている。故に読まれやすい、みたいなイメージ。