もじもじ大作戦

映画やTVアニメの構成を分析したり、気づいたことを毎日書きます。

アニメ『恋愛ラボ』の構成を分析してみる

まのけいです。

今回も私の好きな『恋愛ラボ』についてです。

↓前回、原作1巻を読んで、どんな構成でアニメ化したかを予想してみました。 zanon.hatenablog.com

今回はその答え合わせです。アニメ(全13話)がどんな構成になっているか、考えてみたいと思います。

各話と原作の対応

アニメで原作何話を消化していたか、を書き出してみます。

  • 第一話「出会ってしまった二人」: #1 → #2 → #4 → #5 → #3 + #7(オチのみ)
  • 第二話「恥ずかしがり屋とクールと変態?」: #7(スズ視点) + #8 + #9 → #10 → #11 + #12 → #13
  • 第三話「宣戦布告のサヨとエノ」: #14 → #15 → #16 → #17

1巻の内容でアニメ三話分でした。前回、アニメ一話あたり原作6話消化するのが目安、と予想しましたが、本当に5~6話消化してました。第三話は4話分ですが、#16が9Pあるのと、台詞やモノローグが多いので、多少の行間を埋めるだけで30分になってました。

素人の予想は外れるもの...。今さら気がついたんですが、三幕構成的に考えると、シリーズ全体の4分の1である第三話までにメインの5人を生徒会に入れるのは、至極当たり前でした...。(まるで成長していない..........)

気がついた点

第一話

冒頭にアニメオリジナル展開が入ってました。これがすごくよかったです(語彙力不足)。最初のシーンで『恋愛ラボ』の基本設定、舞台がお嬢様学園であること、主人公が学園で有名な”ワイルドの君”であること、そして新入生をかばうカッコイイ女子だ、という事をキレイに表現していました。『SAVE THE CATの法則』の最初の方に書いてあった事なんですが、主人公(今回はリコ)がいい人間である、というのを早い段階で描写することで視聴者が感情移入できる、というのを実践してのかなぁと思いました。これ以降、リコはマキに嘘をついたりしますが、それを悪いと自覚している描写もありますし、何より第一印象が「いい人」なので、あまり嫌悪感を持たずに視聴できます。

第一話は名前で呼ぶようになって終わる、という読みは半分当たっていました。が、最後にスズに会長の正体がバレてしまう、という展開が足されていました。さらに、周囲のエピソードからやや浮き気味だった#3:うなじを#7にまとめたことで、きれいにオチた感じがします。#6は完全にカットされてました。

第二話

冒頭は前回のうなじの件をスズ視点から見た様子になってます。原作ではハンカチ落としを見られてバレていたので、そこはアニメオリジナルの展開になってます。それ以外はほとんど原作にあるエピソードを丁寧に拾っているので、原作の7話分近くを消化しています。#8と#9はエノとスズの絡みという点で内容が似ているので、#9にあったエノの説明を#8にくっつけても違和感がありません。

第二話はスズ登場回という予想をしていましたが、実際にはスズ登場+エノ、サヨ登場回でした。外れました。サヨに立ち聞きされているところがAパートの終わりになっていたので、ちょうど予想した第二話と第三話を足すと本物の第二話になる、という感じですね。

第三話

原作が4話分しかないのに、引き伸ばし感がありませんでした。特にアニメオリジナル展開が多かった訳でもありませんでした。このあたりの勘は、実際にシナリオ化した経験を積まないとわからない事なのかもしれません。

まとめ

  • やっぱりマンガ35P程度で30分アニメになる模様。
  • 原作付きアニメの第1話は重要。アニメオリジナルでうまく整理したい。
  • きちんと台詞量や展開量を把握して予想する

予告

次回はアニメ『恋愛ラボ』の逆ハコします。